アルゴ船記〜ギリシャ神話〜
ギリシャのエーゲ海に面した小さな国イオルコスの王子イアソンはギリシャで最も賢い教育者である、半身半馬のケイロンに幼き頃より預けられ、学問や武術を学び成長しました。
成人したイアソンを待ち受けるは悲願の運命でした・・・
叔父のペリアスによって父の王位を奪い、王座を乗っ取られたのでした。
イアソンは王位を返すようペリアスに迫りますが、ペリアスは邪魔なイアソンを消し去ろうと無理難題を持ち掛けました。
ポントスの海(黒海)の東、コルキスの国のアイエテスにある「金色羊毛*1」を取って来れば願いを叶えると約束しました。
(*1<大伸ゼウスに捧げられた牡羊の皮で(後の牡羊座)当時ギリシャではこれを持つと王位を末永く守れると信じられていた。)
幾多の英雄と名乗る者が挑んでも誰一人として奪う事ができず、見張り番の一匹の竜の口から吐き出される炎によって焼き殺されてきたように、ペリアスはイアソンが竜に焼き殺される事を望んでいたのです。
・・・・ギリシャ中よりイアソンのもとへ、この大冒険に参加する50人の勇士達
怪力のヘラクレス・医術の神アスクレピオウス・琴引きの名人オルペウス・双子の兄弟(後の双子座)カストルとポルックス・アキレスの父ベレウスなど、ギリシャ神話最大の英雄達(*2)が集いました。
(*2<ギリシャ神話に登場する英雄達の総称=アルゴナウタイ)
この冒険で勇士達を乗せ航海をする為に、名船大工のアルゴスが大きな船を設計しました。
2本の大きなマストは、双子座の兄弟カストルとポルックスが立て、船首には戦いの女神でもあり航海の安全を司る女神アテナの像が施された巨大船は、アルゴスの名にちなみ「アルゴ船」と名付けられたのです。
アルゴナウタイは共に力を合わせながら、幾多の困難に巻き込まれ、難所を乗り越えコルキスの国に到着しました。
ここでも又、コルキスの国のアイエテス王の様々な妨害を受けましたが、アルゴナウタイは力を合わせ戦いを勝ち抜きました。
いよいよ竜との決戦の時、アイエテス王の娘メディアはイアソンに「竜の炎から身を守る薬」を渡しました。
・・・・竜との戦いは勝利を収め「金色羊毛」を手に入れる事に成功したのです。
航海の帰還中にもアイエテスの追っ手が迫りますがこれを逃れ又の幾多の困難をアルゴナウタイと力を合わせ共に乗り越えながらようやくイオルコスの国に無事帰還しました。
そして、とうとうイアソンは王位を取り戻し、コルキスの王女メディアを王妃に迎え末永く幸せに暮らしたと云われています・・・・・
アルギ船は後に、トレミーの48星座のアルゴ座となりましたが、48星座の内最も最大の星座であった為18世紀半ばに、学者達によって「艫(トモ)座・帆(ホ)座・竜骨(リュウコツ)座・羅針盤(ラシンバン)座」の4つに分割され、現在では使われなくなりました。